FCEとライフツービッツ株式会社が学校・自治体向けアプリ事業で業務提携を締結

― 「ネココロ」×「フォーサイト手帳アプリ」のサービス連携子どもたちの心身不調と心のSOSを早期発見、早期対応へ―

株式会社FCE(本社:東京都新宿区、代表取締役:石川淳悦、証券コード:9564)は、認知行動療法と睡眠教育を活用したGIGAスクール向けアプリ「ネココロ」を開発・提供するライフツービッツ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:井上総仁)と、アプリ事業における業務提携契約を締結しました。

本提携は、FCEが展開する「フォーサイト手帳アプリ(フォーサイトアプリ)」と、ライフツービッツが提供する児童生徒向け心と身体の健康支援アプリ「ネココロ」をサービス連携させることで、生徒たちの心身不調や「心の小さなSOS」を早期発見し、早期に対処することが可能になります。

■提携の具体的内容:販売連携とパッケージ展開

今回の提携では、FCEグループが持つ学校や教育委員会へのネットワークを活用し、以下の2軸で事業を展開します。

① フォーサイトアプリとネココロのパッケージ展開(※下記に詳細を記載)

「ネココロ」と「フォーサイトアプリ」をセットにしたパッケージ商品を展開していきます。
現在、各地の教育委員会では「心の健康観察」の導入が進んでいます。子どもの心身不調を定期的にチェックすることで、問題の兆候をいち早く察知し、適切な支援につなげることを目的としています。
このたびの連携で「ネココロ」で生徒たちの心身不調を早期に発見し、「フォーサイトアプリ」で手厚く丁寧にフォローすることが可能になります。両サービスの連携により、子どもたちが抱える問題が深刻化することを未然に防ぐことを目指しています。

② ネココロ単体の販売連携

FCEが顧客に対してネココロを案内し、導入が決定した場合、初期費用および年間利用料の一部をFCEが収益化する紹介モデルを展開します。

GIGAスクール向けアプリ「ネココロ」とは

「ネココロ」とは、ライフツービッツ株式会社が開発し、文部科学省の委託事業として、大阪府・堺市教育委員会の実証事業で実施した、生徒児童の心身状態の観察機能と心身の健康支援機能が一体となった生徒向けICTツールです。​

文科省が推進する1人1台端末を活用した心や体調の変化の早期発見に加え、それらの早期支援を実現するものであり、​深刻な社会課題となっている不登校やいじめ、自殺等への発展を未然に防ぐ予防的な対応の成果が見られています。​

「ネココロ」は、文部科学省が推進する「COCOLOプラン(誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策)」の趣旨に沿って活用されており、児童生徒の「毎日の心の健康観察」「睡眠教育」「メンタルヘルス向上」の3つの要素を1つに統合したツールです。児童生徒は、日々の心の状態を気軽に記録しながら、楽しみながら正しい知識を学ぶことができます。また、アプリを使い続けた後も、自身の心と体の両面から健康を保つ力を高めることを目的として開発されています。教職員は、児童生徒の小さな変化やSOSをタイムリーに把握し、支援につなげるための環境づくりが可能となります。

「ネココロ」の開発背景とライフツービッツの実績

ライフツービッツ株式会社は、認知行動療法(CBT)やAI技術を活用したデジタルメンタルヘルス領域のパイオニア企業として、国内の研究機関、大学、自治体などと連携し、成果を積み重ねてきました。​

京都大学の研究チームと共同開発したストレス対策/メンタルトレーニング・アプリ『レジトレ!』の有効性を検証したRCT(無作為化比較試験)の成果が、2025年4月に世界最高峰の国際学術誌「ネイチャー・メディシン」に掲載されました。​

こうした知見をもとに開発されたアプリ「ネココロ」は、文部科学省委託事業として堺市教育委員会との実証事業に導入され、全国の教育現場における「心の健康観察と支援の両立モデル」として注目されています。実証事業では、アンケートに回答した教員の「86.1%」が、「こどものSOSを早期発見するのに効果があると感じた」と回答しており、教育現場における実効性と支援への有効性が示されています。

フォーサイトアプリとの連携 ~子どもたちのSOSを早期発見、早期支援が可能に~

FCEが提供する「フォーサイトアプリ」は、PDCA(目標設定・計画・行動・振り返り)を習慣化し、生徒の主体性や自己調整能力、見通す力などを育成するデジタル手帳です。​

ネココロが担う感情・生活リズム・メンタル状態の可視化と、フォーサイトアプリが得意とする行動と目標の自己管理支援が連携されることで、心身不調の子どもたちのSOSを早期発見、早期支援を可能にすることができます。​

早期支援をすることで、未然に最悪の結果を防ぎ、不調状態からの回復を支援へのアプローチの仕組みが持てることです。更にフォーサイトアプリがネココロと連携すると教育委員会の専門担当や担任などの先生から、リアルタイムの個別フォローができることで更に精度が高まった支援体制を構築することができます。

社会的背景:子どもたちの「心」と「生活」の両面を支える教育が求められている

今、学校教育においては「学力の向上」だけでなく、「心のケア」と「日々の生活習慣の安定」への支援が強く求められています。​

子どものメンタルヘルスに関する課題は年々深刻化しており、文部科学省が公表した2023年度の調査によると不登校の小中学生は合計346,482人と過去最多を更新、また自殺者数も過去最多を更新する見込みです。※

こうした背景を受け、各地の教育委員会では「心の健康観察」を導入、すでに120を超える自治体で実施が開始されています。「心の健康観察」は、子どもの抑うつや不安といった心理状態を定期的にチェックすることで、問題の兆候をいち早く察知し、適切な支援につなげることを目的とした取り組みです。1人1台端末環境の整備が進む中、タブレットを活用したセルフチェック型のアプリやツールの導入も広がりを見せています。

一方で、チェックの設問設計や継続的な運用の難しさ、アウトプットの活用の在り方など、導入後の課題も指摘されており、心の状態を可視化する「心の健康観察」と、日々の行動習慣や態度を定着させる「行動定着」の両面から、児童生徒の成長を包括的に支援する新たな仕組みづくりが求められています。

※出典:文部科学省「令和5年度 児童生徒の問題行動・不登校等に関する調査結果」(令和6年10月31日公表)

今後の展開

今回の業務提携により、FCEとライフツービッツは本年度より「ネココロ × フォーサイトアプリ」連携モデルのPoC(概念実証)を開始予定です。また、実証結果を踏まえ2026年4月には、正式商用化を予定しています。​

当社はこの提携を、単なる販売連携にとどめず、教育×ICTのSaaS事業への成長起点と位置づけています。フォーサイトアプリの教育市場進出と、自治体・教育委員会への導入機会の拡大、パッケージ販売モデルによる継続課金型ストック収益の創出、社会課題(教員不足/メンタルケア/非認知能力育成)に対応した中長期的な成長性、FCEが掲げる「行動が続く仕組みづくり」は、単なる研修を超えて社会構造に根ざす事業へと進化しつつあります。今後の展開にぜひご期待ください。

ライフツービッツ株式会社

設立:2010年5月
所在地:東京都渋谷区恵比寿南二丁目1番10号
代表者:代表取締役 井上 総仁
事業内容:デジタル認知行動療法アプリの企画・開発・運営
URL:https://www.life2bits.com/
https://rezitore.com/
特許(取得済):
・セルフモニタリングシステム、方法及びプログラム
・情報処理方法、コンピュータプログラム、学習済みモデル及び情報処理装置
認証:プライバシーマーク(登録番号 第14700160号(2)/2021年9月14日取得) ​

株式会社FCE

設立:2017年4月21日
代表取締役社長:石川淳悦
証券コード:9564
本社:東京都新宿区西新宿2-4-1 新宿NSビル10階
事業内容:DX推進事業、教育研修事業、出版事業
URL:https://fce-hd.co.jp/

当社は「チャレンジあふれる未来をつくる」というパーパスのもと、人的資本の最大化に貢献することを使命とし、DX推進事業と教育研修事業を展開しています。
【最強のITツール】として約7,300製品中第1位※1(2024年度には約10,000製品中、第2位※2)を獲得した「RPAロボパットDX」、社員教育を一つで完結できる定額制オンライン教育システム「Smart Boarding」、世界4,000万部、国内260万部発刊の世界的ベストセラー『7つの習慣』の出版、そして生成AI業務の生産性を爆発的に向上させる「FCEプロンプトゲート」、など中小企業から大企業まで、また全国の自治体や教育機関を対象に幅広く事業を展開しています。​

※1 ITreview Best Software in Japan2023

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