最初に、久留米大学の永光先生にお会いしたのは2018年初でした。
NCNP(国立精神・神経医療研究センター)の堀越先生から「久留米大学の先生が思春期の子どもたちのメンタルケアアプリを作りたがっているから紹介して良い?」とご紹介されたのがきっかけでした。
その頃のライフツービッツは、メンタルヘルスケアアプリ「こころアプリ」等(※1)が認知されはじめており、その開発元である事が一部の方には認知されて来て、いろいろなお問い合わせを頂戴できるようになった頃でした。
と同時に、Life2Bitsの開発力は経営者の不甲斐なさで慢性的に不足しており😂
お問い合わせ頂いたすべての案件をお請けできる状況になかったため、内心は(やばいなぁ・・・開発ライン空いてないし・・・どうやってお断りしようかな・・・せっかくご紹介いただいたのに申し訳ないなぁ・・・)と考えていました。
そのようななか、わざわざ東京のオフィスまで足を運んで頂いて、初めてお会いした久留米大学 永光信一郎先生(※2)の第一印象は・・・
情熱の塊
でした。
———————–(以下、会話の内容をざっくり・てきとうに回顧)
永光先生:若者の死因で一番多いのは何だかご存知ですか?
L2B:んー・・・
この流れからすると、もしかして・・・自殺ですか?
永光先生:正解!
ダントツの1位です。(※3)
L2B:まじっすか・・・
永光先生:にもかかわらず、身体的な健康診断はあるけど、定期的なメンタル健康診断はないんですよ。
おかしいと思いませんか?
L2B:確かに!? おかしな話ですね・・・。
永光先生:若者の死因の3割〜5割はメンタルヘルスに関わっていると分かっているのに・・・
そのケアが圧倒的に足りていないんです! これは大きな損失だと思いませんか!?
L2B:・・・なんででしょうか? やればいいじゃないですか。
永光先生:答えは明瞭です・・・。 医師や心理士の数が足りません。
L2B:なるほど・・・。たしかに、メンタルケアに通じている小児科医って時点で、めっちゃ絞られそうですね・・・
永光先生:だからこそ、心理教育を含めたアプリと定期的なメンタル健康診断を組み合わせることができたら、きっと子供達の不幸を少しでも多く回避できると思うんです!
L2B:おお!? なるほど、そういう事ですか。
永光先生:NCNPの堀越先生にご相談したら、Life2Bitsさんなら作れると仰って・・・
L2B:(げ!? ものすごいハードル上がってる・・・!? )
永光先生:お力貸して頂けませんか!!
L2B:(この方、情熱や・・・ 情熱の塊や・・・)
わかりました! (今の所なんのアイディアも湧いてないけど)やりましょう!
永光先生:おお!! 一緒にやっていただけますか!?
L2B:やりましょう!
子を持つ親として、これはぜひ実現したいプロジェクトです!
(打ち合わせ終了後)
L2B:(・・・やっちまった。また勢いで仕事受けてしまった・・・)
堀越先生:(後日談)ふふふ。僕は君たちはやると思ってたけどね。一緒にがんばりますか😁
僕にアイディアがありますよ😉
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結論・・・
永光先生は、【情熱】の人でした😄
こうして、Life2Bitsは慌てて人材募集広告を出しつつ、後の『むぎまる』プロジェクトはスタートしたのでした。
時は過ぎ・・・2020年9月。『むぎまる』プロジェクトの途中成果を対外発表しました。
(PR)久留米大学医学部ら合同チーム、思春期・中高生のメンタルヘルス推進のため、「心理教育アプリ+思春期健康診断」による検証成果を発表
〜アプリと健診により、中高生の自殺願望が大幅に抑制できる可能性を確認〜
なんと、『むぎまる』アプリとメンタル健診を実施したグループは、実施していないグループに比べて、希死念慮(自殺や自傷願望)の発生確率が1/10に下がった、という驚きの研究結果が出たのです。
しかも、まだこのプロジェクトは発展途上。
アプリ内の心理教育パートには、予算の関係上載せられなかったコンテンツを追加したり、そしてアプリのバックグラウンド側にクラウドとAIを控えさせて置き、人間の医師や心理士さんの負荷を大きく減らすことで、結果、より多くの若者のメンタルヘルスに貢献できると思います。
もちろん、まだまだ課題ばかり・・・
アプリと健診の予算はだれが負担するの?
協力賛同してくれる学校はどのくらいあるの?
資金面は・・・?
正直な所、見切り発車もいいところで、全く充てもありませんが、アプリや健診で良い結果が見えてくればきっとその次に繋がっていくと信じて、『むぎまる』プロジェクトを推進していきます。
続報が出せる日を楽しみにしています。
興味あるよ~!という方は、ぜひお気軽にご連絡ください。
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※1 こころアプリは京都大学様やNCNP様と共にLife2Bitsが企画開発したメンタルケアのためのアプリで、先般、田辺三菱製薬様がその国内販売ライセンスを取得されました。
https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=69802
※2 永光先生が所属される研究グループhttp://ped-kurume.com/group/11.html
※3 厚労省資料・死因順位(第5位まで)別にみた年齢階級・性別死亡数・死亡率(人口10万対)・構成割合https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suii09/deth8.html