ソーシャル電話アプリ OnSay の公開にあたり

このたびの東北地方太平洋沖自身において亡くなられた皆様に深い哀悼の意を捧げるとともに、
被災された皆様へ心よりお見舞い申し上げます。
また、被災地において支援活動を行われている全ての方に敬意を表するとともに、
微細ですが自分たちも復興へ向け力を尽くす事をここに誓います。

2010年 年の瀬
OnSayを企画する事になる最初のきっかけはこの頃でした。
ecolienの開発真っ只中でしたが、世に新しいライフログサービスを産み出すことを使命とするLife2Bitsとして、ecolienの次の展開をどういう方向に持って行くべきか?ちょうど何から着手するか考えていたタイミングでした。
その様な時に、とある方から「音」で遊ぶアプリのご相談頂いたことで、テーマとして「音」というものに興味をもち始めました。
ただ、正直そこまで強く興味があったわけではなく、ましてや電話アプリを作るという方向にもすぐには至りませんでした。

2011年1月
ただ「音」で遊ぶ程度では特に面白くないので、せっかくのスマートフォンの特性を活かし、
【電話に革命を起こすとしたら?】
という視点で考えると何が出来るのか?真剣に考えてみました。

結果、今のTwitterPhoneとしてのOnSayの企画のタネのようなモノが産まれました。

既に電話番号を知っている人に電話を掛けるのではなく、電話番号は知らないけれど電話を掛ける事が出来たら?
「電話番号を知っている事」と「電話をかける事」を分離できたら、より電話はかけがえのない物になるのではないか?と考え始めました。

2011年2月
VoIPの技術調査を開始。本当に電話アプリが自分たちに作れるか?検討を開始。
utariさん&プロジェクトゼロさんと共に、初期プロトタイプ開発に着手。

2011年3月10日
技術的に最大の不安要素であったVoIP通話部分について、プロトタイプ版での通話テストに成功

2011年3月11日
東北地方太平洋沖地震が発生

首都圏では全キャリアの電話や携帯メールが一気に繋がりにくくなり、公衆電話には長蛇の列でした。
改めてライフラインとしての電話の重要性を痛感しました。
特に携帯電話が通じなくなると人は一気に孤立し、例えようのない不安を感じるのだと知りました。

あの日は、自分たちも仲間と最初に安否確認が取れたのは電話ではなく、Twitterでした。

それまで考えた事がありませんでしたが、3G電話とは別にVoIP通話できる体制をバックアップとして備えて持っておくことは、災害時において非常に重要な事だと認識しました。
アプリをインストールするだけで誰でもVoIPが使えるようになるスマートフォンは本当に素晴らしい発明であると再確認し、このような時だからこそOnSayは絶対に完成させアプリ公開しようと、仲間と決意を再確認しました。

2011年3月31日
震災の影響もあり間があいてしまいましたがutariさん・プロジェクトゼロさん・Life2Bitsの3社で集まって決起集会を行い、改めてOnSayを絶対公開することを互いに誓いました。
そこで正式に、OnSayは「Sweat Equity」(※別注)という形式で、utari・プロジェクトゼロ・Life2Bitsという3社の共同プロジェクトとして進めることを互いに確認しました。

※注:「Sweat Equity」とは
とある方に教えて頂いたのですが、直訳すると「汗の株式」という意味だそうです。
シリコンバレーのスタートアップに多いそうですが「俺たちはお金は無いから出資はできないけど、自分たちの汗を出資するぜ!」という意味で「Sweat Equity」と言うそうです。
仲間同士、お金のかわりに自分たちの「アイディア」や「時間」や「開発力」などを互いにそのプロジェクトに投資し合う。もちろん「夢」と一緒に。それを「Sweat Equity」と呼ぶのだそうです。
この話を聞いたとき非常に感動し、自分たちも素晴らしいスタートアップの仲間が見つかった時に限り、この手法を採用する事にしました。

2011年4月
ecolienをリリース出来た事もあり、OnSayに本格的に開発パワーが割けるようになりました。

2011年5月
facebook電話アプリ「Reengo」が公開され、いきなりAppStoreのソーシャルネットワーク部門(無料)で第1位にランクインされました。

OnSayと方向性は一緒の電話番号不要な電話アプリで、認証方法がfacebookとTwitterとの違いしかないので、思わず膝を抱えて体育座りしそうになりました。
しかも開発はあの有名なカヤックさん……
自分達がOnSayを公開しても既にその頃には不要になっているのでは…という不安感に襲われました。

ですが、facebookとTwitterでは使われ方が違いますし、
そもそもfacebookよりもTwitterの方が電話番号を知らない人が多い筈ですし、
日本では今のところTwitterの方がユーザー数が多い筈なので……
と、自分で自分たち自身に色々と言い聞かせながら、何とか折れずに開発を続行することにしました。

2011年6月末
本来は6月末までの短期間で、一気にOnSayを完成させる予定で進めていました。

自分たちは体力のないスタートアップですし、3社間での開発費等のやり取りも一切ない文字通りの「Sweat Equity」のため、OnSayに充てる期間には予めリミッターを設けていました。つまり、OnSayは6月までと決めていました。
さらに、そもそもOnSayはどうやって儲けるのか?というビジネスモデルは敢えて後回しにして、こういうアプリがあったらきっと何かの役に立つ筈だ!?という気持ちのみ先行で開発に着手してしまったので、長期間の開発はビジネス的にも難しい状況でした。

ただ、プロトタイプから実際にアプリを公開できるレベルに作り込むのは、予想以上に難しい作業でした。
現状のOnSayも完璧とは言えず改善の余地が多々ありますが、Twitter側との連携部の開発や友人の招待や迷惑ユーザーのブロックなど必要最低限の機能は絶対に用意したいと考えていました。
とはいえ、6月中に完成させるには時間が圧倒的に足りませんでした……

ですが6月を過ぎようとしても、utariさんからもプロジェクトゼロさんからも、そしてもちろんLife2Bitsからも、誰もOnSay開発を中止しようと言い出す事は、結局ありませんでした。

2011年8月
本格始動から約半年、その間に色々な事がありましたが、なんとかOnSayのアプリ公開まで漕ぎ着けることが出来ました。
しかも初めて、日本版だけではなく英語版も同時に公開し、全世界のiPhoneユーザーの方にご利用頂けるようにしてみました。

なおOnSayのロゴは日本国旗である「日の丸」をモチーフにしました。
このような時なので「日本は震災に負けない!!」という想いをロゴの日の丸に込めました。
日本発のアプリOnSayを、世界中のひとりでも多くの方に使って頂けたら幸いです。

これから長い年月にわたり、自分たちの住む日本という国は震災復興との戦いを強いられる事になりました。
その様な社会状況の中で自分たちベンチャーが貢献出来ることは、とにかく次から次へと新しいサービスを立ち上げてイノベーションを起こしていく事だけだと思います。
まだまだ至らない所の多いアプリですが、継続的にブラッシュアップとアップデートを行い、サービスを着実に育てていきたいと思います。

さいごに、OnSay公開にあたり色々な方にご支援頂きました事を、この場を借りて御礼申し上げます。
影に日向に皆様のご支援なくして、アプリ公開にまで至ることは絶対に出来ませんでした。本当にありがとうございます!
utariさん・プロジェクトゼロさんと3社で、これからも仲良く!&楽しく!力を合わせて頑張りたいと思います!

ぜひOnSayを末永くご愛顧下さい。
http://www.onsay.me/

2011年8月 Life2Bits一同

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